2011年2月27日日曜日

売れないことが善であるという、川久保玲の逆説的発言

ツイッターでよくみるフォロワー(追随者)には次のようなものがある。コムデ社は万人に商品が売れることに不安を感じる、よって売れないことが善であるというメッセージだ。だがコムデ社の実際は、リスクを十分に認識しそれをコントロールしているのである。それがブラックラインである(2011年2月6日日曜日投稿記事参照願います)。

またコムデ社は万人に商品が行き渡らないようにするため、故意に高額定価に設定している。これではそもそも万人に商品が行き渡る事が無い、よって売れ残りが心配でもある。

この文脈の隠されたメッセージを注意深くみていくと、売れ残り商品をどのように美化すればよいかという問題を経営者側からみた場合、その意外な一面に気がつく。
言い換えれば、それは消費者と経営者の利害調整をどのように調整していくかということである。

どうやって売れてない事を美化するのか、その打算的販促方法を考察すると、経営者側からみた逆説的とも思える「消費者は無知である」というスタンスが読み取れる。これが売れ残りを美化する唯我独尊的販促方法なのである。逆説的に消費者は無知なんだ、経営者側はそういうことが言いたいらしい。ツイッターでの多くのフォロワーは、そのことに気が付いていない。

消費者側からすれば、コムデ社は先見性のある商品開発をおこなっているのか、そういう疑問もうかぶ。売れ残りが心配なら芸術的価値を消費者へ分かりやすく伝える事により売れ残りを回避する方法もある。だが先にあげたように、消費者は無知であるということを正当化する思索に傾斜しているようにも感じれる。いわゆる自己完結である。

売れ残りが心配なら商品に価値があることを懇切丁寧に説明すればいい。立証しなければならないのは生産者であるコムデ法人なのだから。だがその方法はとられることはないだろう。そもそも価値が無いのであるから。

コムデ社の販売促進イベントの中でだけしか感じる事が出来ないフォロワーたちを見ていて正直うんざりする。まずはどのようにリスクを認識して回避を行っているのかの文脈で見る良い機会ではないか。

1,ギャラリーなどで新規顧客を捕まえる
2,雑誌社への記事掲載のお願い http://plixi.com/p/65666082
3,低価格ブランドライン
などなど、顧客が無知であると言う主張からは、1と2からはつじつまが合わないと考える。新規顧客獲得と記事掲載で何を行いたいのか不明である。経営者は何をしようとしているのか、そう考えなければけっして1と2の理解はできないだろう。

答えは売れ残りがこわいのである。
その裏返しが「消費者は無知である」なのである。

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